隠しページ「写真、カメラの部屋」へようこそ

マスターSHIGETAの趣味のコーナーです。
「裏・ジェイパーカー」って感じでやっていこうかと思っていますが、
こっちの方にチカラ入っちゃったりしないだろうか、・・・心配です(笑)






マスターの「写真、カメラ徒然草」

 えー、写真やカメラはお好きでしょうか?
 バイク同様、好きな方は見てください、って内容で恐縮ですが・・・、
 これまたテキトーに更新、加筆していきます。



第一回 「三脚」編

 まずは、地味なところで、三脚なんかをネタにしますかね・・・。
 カメラの好きな方、写真の上手い方、っていうのは大勢いらっしゃいますが、カメラとレンズ選びに力が入っている割に、三脚とかストロボは何だか適当ですー、って人が結構多い気がします。
 ま、ストロボはその人の作風とか撮影スタイルで、「必要ない」とか「絶対使わない」っていう事も考えられますが、三脚は、人物を撮るのにも、景色を撮るのにも、クルマやバイクやテーブル上の小物、料理、等、・・・何を撮るのにもいずれ必要になってくるものです。
 今日は、これから三脚を買おうとしている人に向けた「三脚選びで失敗しないために」、って内容で行こうと思います。

 実際、大きなカメラ店なんか行くと、値段も大きさもいろいろ有って(最近はカーボン製とかの新素材ものも有り)、僕でも迷ってしまうんですが・・・。

 無駄のない、上手な選び方としては、
 普段使う「 機材(カメラとレンズ)の重量 」を知っておくことが、まず大事です。
 次に、自分が普段、あるいは将来的に「 望遠レンズを使うか 」どうか。これを考えます。
 この2つの条件から、大体の三脚のゴツさが決まってきます。頑丈な三脚は予想以上に重いです。
 ですが、予算や体力をケチって、軽めの三脚にすると、機材の重さに負けたり、長めのレンズを付けた時に、ブレてしまいます。
 で、三脚の「自重」と「耐荷重」が決まったら、
 次に、どれだけのハイアングル、ローアングル性能が要るか、を自分の撮影スタイルから考えます。
 どれだけ脚が伸びて高くできるか・・・、開脚できるか(できるなら、どれだけ低く設置できるか)・・・
 あとは、使い易さ、値段、デザインなんかで決めればいいんでしょうけど・・・・、

 (ここから先、マニア向け?です)

 三脚メーカーでは、日本製の「スリック」「ベルボン」っていうのが一般に知られていますが、世の中、プロの世界で三脚と言えば、「ハスキー」(アメリカ製)っていうのと「ジッツオ」(フランス製)っていうメーカーが人気を二分しています。
 プロにそれだけ支持されるからには、もちろん、それなりに理由が有るんですが、使ってみると、実はどちらの三脚も一長一短なんです。

 「ハスキー(クイックセット社)」の長所は、
 何より「 軽い 」こと 。背の高いモデル(ハイボーイ4段)でも、他社のより、かなり軽いです。「鉄チャン」と言われる鉄道マニアに愛用者が多いのも納得です。(あの世界は、高いフェンス越しにシャッターチャンスを待つ事も多く、大型三脚と、脚立は必需品です)
 そして「 雲台 」(カメラを載せて動かすところ)がすごく使い易いです。
 それから、結構「 値段もお手頃 」です。(ジッツオに比べれば)

 対して、「ジッツオ」の長所は、
 まず、他社の追随を許さない「 ガッチリ感 」。(元々が軍用に機関銃の台座とかを作っていたメーカーなので、頑丈なのは当然でしょうか。)
 高級三脚、プロ用三脚の代名詞なので、「 見栄が張れます 」。
 「 ローアングル撮影 」が簡単にできます。(開脚角度が3段階に変えらます)

 この違いは、どちらもしばらく使えば分かる事なので、プロのなかには、この両者を組み合わせて使っている人もいます。(ガッチリした「ジッツオの脚」に使い易い「ハスキーの雲台」っていう組み合わせ。ハスキーの雲台は、「3D雲台」という名前で売っています)
 で、僕の使っている 「スリック・ク゛ラント゛マスタースホ゜ーツ」、実は小型カメラユーザーに超オススメです!(定価 \37800)
 何故って、小型三脚ながら正しく両者の「良いとこ取り」だからです。見た目の感じ(質感も)はハスキーっぽく、雲台の使い易さもハスキー並み!だけど、三段開脚とかのメカは正にジッツオ流。さすが、コピー上手なメイド・イン・ジャパン。日本の隠れた名品だと思います。
 これぞ「コストパフォーマンス」。実際に写真を撮る人、三脚を使い込んだ人なら必ず良さが判ります。
 ちなみに、使用可能な機材の目安は、僕の使用感では、35mm判カメラなら、200mmレンズまで、中判カメラなら標準レンズまで、です。(中判がメインの方には、やっぱりちょっと軽すぎるかと思います)
 以上、「思い切って、ちょっとイイ三脚買ってみよう!」の巻でした(笑)。

 参考に、ハスキーとジッツオを見たい方は、ココ →  ヨドバシカメラ・中型三脚
                 又は、こちらへ→  ビックカメラ・カメラ用品(ページ中程の「三脚」コーナー)




第二回 「ニコン F3」 やめておきなさい編

 昔も今も、僕のメインカメラ、「ニコン F3」。
 これから数回に分けて、稀代の名機と言われるこのカメラについて語っちゃおう、と思います。

 生意気言いますが、僕は「この時代」に敢えて、これで仕事をしていた事もある訳で、F3の扱いに関しては少々自信が有り、「酸いも甘いも」知っているつもりです。
 で、始めから「結論」ですが、F3は「最高に信頼できるカメラ」です。が、「非常に変わり者で、苦手分野もある、ちょっと使いづらい名機?」だと思います。
 これからF3を買おうかな、って思っている日本中のカメラ好きに「ホントにこれでイイんですか!?」って聞きたいぐらいです。
 コレクションとして買われる方には、もちろんお勧めです。台座に「プロカメラとして一時代を築いた名機」っていうエンブレムは貼れると思います。
 ですが、実用にガシガシ使おうという意気込みで買おうと言われるなら、「ちょっと待った」と言いたいです。
 いいカメラです。ただしこれ一台をかなり使い込んで、初めて「うおー!イイじゃん!」の域に達する。そんな機種です。

 僕の中で、ニコンでは「EM」や最新作の 「FM3A」等が、誰にでもお勧めできる「名機」です。どちらも、本当に素晴らしいです。


僕のイチオシ! EMです。(with MD-E. 僕用に外観を含む小改造済み)
とかく入門用カメラみたいに思われがちなEMですが、・・・・
いろいろな機材で真剣に写真を撮ってみて、自分なりに「少しは上手になったかな・・・」って頃、
ここに帰ってくると「何て良いカメラなんだ!!」と見直すこと、間違い無し!保証いたします。

 そしてF3は・・・・あまりお勧めしません。
 こういう「一生モノのマニュアルカメラ」が欲しい人には、僕はいつも「ペンタックス LX」というカメラを薦めています。
 このカメラは、当時「キャノン F−1」などと同様に「ニコン F3」のライバルとして作られたカメラですが、当時プロの多くがニコンかキャノンばかり使っていたために、あまり売れず、今でも知名度は今ひとつですが、これこそ間違いなく「超・名機」です。
 僕がこれ以降F3の話をねちねちとしている間に何が良くって、何が悪いのやら分からなくなる前に、簡単に「LX」の長所を書いておきます。
 詳細は、本やネット上で調べてF3やF−1と比較してみてください。くれぐれも、名前だけでF3を買ってしまうことの有りませんように・・・。

 「みんなの知らない、ペンタックスLX は ニコンF3より、ここがエライぞ!」

 ○ まともな位置にストロボが付く。(ペンタプリズムの上。F3はカメラの肩部につく。真剣に使えば使うほど、F3の、このデメリットは後々まで尾を引くことになるのです)
 ○ この時代のマニュアルカメラでは珍しく「防滴、防塵」構造になっている。
 ○ 電池が無くなると、F3は1/60秒でしかシャッター速が使えなくなる(タイムは除いて)が、LXは1/75秒から最高速の1/2000秒までシャッター速が使える

   えー、どうでしょう・・・?
 これでも、「俺、ストロボ、きっとあんまり使わないし。・・・いいんじゃん?」
 とか、
「んなこと言ったって、家に10本も有るニコンのレンズ、どうすんのよ。」って言う人、いるんだろうなー・・・。

 次回からは、僕同様、そんな「止むに止まれぬ ニコン党」、「何が何でも F3党」な、言っても聞かない同志達(笑!)に捧げる文章となります・・・。





第三回 「ニコン F3」 誰も教えてくれない入門編

 分かりました。それでも貴方、買うんですね? いいでしょう。 カモン、変態!(笑)

 まず、F3の短所から。
 × ペンタプリズムの上にストロボが付けられない。(これの弊害については、このあと詳しく・・・)
 × 今のレベルからすると、最高シャッタースピードがあまり速くない。(最高速 1/2000秒)
 × シャッタースピードを確認するファインダー内・液晶表示の夜間照明が非常に頼りなく、しかもそのボタンは異常に使いづらい。

これがそのスイッチです。これを押すと、絞りリングとシャッター速度表示が非常に弱弱しく照らされます・・・。

 × 初心者には、ちょっと使いづらいまでの超・中央重点測光。(まるでスポット測光のようです)
 × フィルムを使いかけた状態で(つまり撮影途中で)モータードライブを脱着できない。(これも後述)

これに対して、長所は
 ○ 持った瞬間から感じるガッチリ感。衝撃にも強く、信頼できる。
 ○ 部品一つ一つの工作精度が高く、全てが「かっちり」している。
 ○ ファインダーが明るく、見やすく、ピントも取り易い。
 ○ 巻き上げレバーが軽く、シャッターボタンの形状、ストロークも絶妙
 ○ 性能に対して、非常にコンパクト(特にアイレベル・ファインダー仕様で)
 ○ シャッター幕が横走りなので、故障も少なく、手振れもしにくい(これについては後述)
 ○ モータードライブ使用時の音が良い。(同じニコンでも、FM2等に使用するMD−12はあまり音が良くない。2つを比べてみると分かる。MD11、MD12は「巻きましたよー、どうぞー」という感触。MD4は「巻きますっ、停めましたっ、どうぞ!」という感触。内部構造が全然違う気がします。・・・え?「何のこっちゃ??」って?・・・・うーん、分かりにくくてすみません)
 ○ これだけお金と手間の掛かった造りなのに、今、中古が安い、安い!!(今が底値、か?)


 えー、この先、思いつくまま、「F3の特徴、使用感」「誰も気にしてないみたいだけど僕は気になる点」など、つらつらと「カメラ徒然草」のタイトルのままに書いていこうと思います。
 (僕の好きなEMを絶賛してくれた田中長徳先生や、「F3遣い」の鯨井康夫先生にも一度読んでもらって、感想を伺いたいものです。笑。)

 僕がF3を買ったのは、EMをずーっと使っていて、もう少し速い「シャッター速」と、マニュアル・シャッターが必要になったからです。
 EMは非常に良いカメラですが、口径の大きな明るいレンズを付けたときにその性能を使いきれないときもありましたし、経験を重ねて露出がきちんと読めるようになると、毎度、露出補正が大変でした。(EMには「露出補正ダイヤル」も「シャッターダイヤル」も無く、有るのは「フィルム感度セットダイヤル」だけで、これを、ちまちま持ち上げて回す通称「ISO(イソ)騙し」という技を多用せざるを得ません。EMには当時のコンパクトカメラにも多くみられた「露出補正ボタン」というものが付いてはいますが、これは「逆光かな?って思ったら、僕を押してね! そしたら、ドーンと2段明るくしてあげちゃうぞ!」という大胆なもので、よっぽど急いでいるときぐらいしか使えません)
 で、買い足しを決めた訳ですが、ニコン党な僕が候補に考えたのは・・・・
 ニューFM2? 確かに良いカメラですが、テキパキと撮影をするには向いていません。スタジオみたいにいつでも決まった露出が得られるなら問題ありませんが、多様な光線、移り変わる光量のもとで使うには、「フル・マニュアル」カメラはちょっと、ね・・。ゆっくり自分のペースで撮影できるなら、「良い」カメラですね。
 当時、とっくに中古のみとなっていたFE2(FM2に絞り優先オートを加えたもの。1983年発売。)も素晴らしいんですが、カメラ・オタクな皆様に買い漁られて、値段が高騰していました。(俺はコレクターじゃない!という意地がF3を買わせたのかもしれません。)そういえば、FE2のバブル値は、2001年、改良型のFM3Aの登場で完全に終わりましたね・・・。
 使った事が無いのでいろいろとは書けないけど、FAってカメラも良いのかもしれませんね。(1983年発売。ニコン初のフル・モードカメラ。当然プログラム・オートも使えます。ついでに多分割測光まで付いています。隠れファンも多いようです)
 で、F3買ってみたんですが・・・・、初めのうちは、真剣に使えば使うほど「何じゃ、コリャー!」の連続でした。ちょっと後悔もしましたが、僕にとって中古でも高い買い物だったので、意地でも使いこなしてやる!と思って使いました。
 まず、EM(というか、当時の一般的な中級機)と比べて、ファインダー内で露出の確認がしづらくて、ビックリしました。
 それは、とても小さな液晶表示で表されるんですが、一般的な追針式(針がユラユラ動いて「お勧めなシャッター速度」を教えてくれる)やLED式(露出の適・不適を、「+・○・−」が光ることにより教えてくれる)にくらべて、あまりに見づらく、このせいで、「F3を(絞り優先)オートで使うのは、どうよ??」って感じで、マニュアル・モードだけで使うプロも多いみたいです。
 実際、「スナップ」や「ルポルタージュ」の分野以外は、プロはマニュアル露出で使う事が多いので、露出表示の見づらさ(ついでに、露出補正ダイヤルの使いにくさ)などはあんまり気にならないみたいです。
 そういう人たちにニコンF3が選ばれていた(敢えて、過去形)理由は、その「頑丈さ」、「コンパクトさ」、「正確な作動」、「正確な露出(安定したシャッター)」ゆえ、だったんだと思います。
 そういう人達は、「F3のオートは、ま、オマケみたいなもんだから。」なんて言うんですけど…。(笑)
 結構積極的に「絞り優先オート」を使う僕としては、「ニコンがF3にこんな露出表示を使うのも、ちゃんと理由があるんだし、仕方が無い…」と自分に言い聞かせて馴らしました。(「針式」は見やすい反面、ショックに弱く、狂いやすいし、壊れやすい。動きが渋くなると、露出も間違って表示される、などのデメリットがあり、どのメーカーでも「プロ機には不適」とされていた。同じく、「縦走りシャッター(後述)」も当時はプロ機ではタブーとされていた。)
 あと、F3HP(ハイアイポイント)のファインダー倍率の低さにもビックリしましたね。
 えー、ここで今さら「ハイ・アイ・ポイント」の説明をしますと・・・・、
 眼鏡を使用した人がカメラのファインダーを覗く場合、当然カメラボディーから少し眼が離れてしまいます。ですので、普通のカメラではファインダー画面の全体を見ることが難しくなってしまいます。そこで、ペンタプリズムを大型化し、ファインダーグラスも大きくして、数センチ離れていても、ファインダー像全体が見渡せるようにしたものが、眼鏡使用者に適した「ハイアイポイント仕様」と呼ばれているものです。
 (この当時は画期的でしたが、オートフォーカス機主流の今では、大抵どのメーカーでも、ある程度以上の高級機は、特に表記が無くても「ハイアイポイント仕様」になっています。)
 しかし、この「ハイアイポイント仕様」には、実は大きなデメリットがあります。
 それは、「ファインダー倍率」の低さです。
 「ファインダー倍率」とは、「実際に撮影されるフィルムの1コマの大きさに比べて、ファインダーを覗いたときに、画面がどれだけの大きさで見えているか」という数字で、「フィルム面積に対して、0.85倍で見える」とかいう数値で表されます。
 よくハイアマチュアの方でも、これを「ファインダー視野率」と混同している方がいますが、この両者は、全く違う言葉です。(「視野率」は後述)
 もともとのF3は0.8倍、これに対し、眼鏡仕様のF3HPは0.75倍という数値です。これは、両者を実際に見比べると分かるんですが、ビックリするほど、見える像の大きさは違います。(ちなみに標準的なFM2で0.86倍、FM3Aで0.83倍です)
 しかし、F3を買う人の多くは、「F3 = スタンダード」「F3HP = 高グレード」みたいに思うのか、初めからF3HPを探す人が大半です。F3HPの持ち主の多くは、F3アイレベルを気にしていませんし、そのファインダーを覗いたことことがある、って人は、逆に少ないんじゃないでしょうか…?
 ですが、はっきり、言いましょう!
 目が悪くない人は、F3HPは買ってはダメです。何も良いことはありません。将来、自分の視力が落ちてきた時のことを考えての選択なら、後で余裕のあるときに「ハイアイポイント・ファインダー」だけ買って、取っておけばイイんです。

 ハイアイポイントの悪いこと、その1。
 ファインダー倍率が落ちる(小さくなる)ので、ピントも若干みづらくなるし、画面の隅々のチェックも甘くなる。何より、アイレベルのスカッと大きな画面は気持ちが良いです。
 悪いこと、その2。
 眼をくっ付けなくても画面が見えるので、…・カメラのホールドが甘くなりがちです。うーん、これは持論ですが、カメラは、頬というより感じとしては「眼の周り」も押し付けると安定してブレにくくなるんですが、ハイアイポイントだと、この「ガシッと!」「ギュッと!」っていう感覚が甘くなっちゃうんですよね…・。と、思いますです、ハイ。


 次に、ボディーの肩に装着するストロボですが、これの最大の欠点は、「ストロボを付けたままフィルム交換ができない!」という事でしょう。

ストロボは、巻き戻しクランクに被さるように装着されます。
なので、ストロボ装着時は、巻き戻しクランクは隠れて、使えなくなります。

 ニコンは当時、プロ向けのF一桁シリーズの「ファインダー交換できる」機能を最優先したために、電気接点等の問題を回避できる箇所にストロボ装着レールを設計してしまったのだと思われます。
 この流れは、F4からようやく改善されるんですが、F3では相変わらずフィルムの巻き戻し、裏蓋の開閉の度にストロボを外さなくてはいけません。
 また、レンズの軸上にストロボが付かない(横位置撮影の場合)ので、かなり気になる影が発生してしまう、というデメリットもあります。
 具体的には、プリント上で撮影対象の右側に影が走ってしまう「サイド光」な状態になるわけです。
 これには当時のカメラマンの多くも困っていたようで、ニコンからしばらくして、プロ向けに限定で「F3P(プレス)」が作られることになったのです。
 F3Pは、ハイアイポイントファインダーの上にストロボが付くようにニコンで特別に改造されているモデルです。
 これで、新聞や雑誌の記者さんたちは、「フィルム交換の不自由さ」と「人物の不自然な影」から解放されたんですね。
 一般販売されなかったこのモデルも、今では非常に有名になって、今「F3が好きだぁ!」って言ってるマニアな人の大半(?)はこれを中古で探してきて使っているのでは?というほどです。
 また話が脱線しますが、普通のF3にこのPのファインダーを付けても使えません。念の為。ボディーのストロボ配線が違うので、ボディーからファインダーに電気が流れない。ストロボは光りません。 また、F3はTTL調光でストロボが使えるのも特徴の一つですが(今じゃTTL調光じゃない一眼レフなんて有るか!って感じですが。笑)、Pは、ファインダー上に付けたストロボは外部調光になります。
 じゃ、僕が使ってるF3もPかというと、・・・・違います。2台とも普通のF3です。
 「プレス」なんて聞くと、何もかもがノーマルのF3に比べて良くなっているように思えますが、一長一短のモデルです。(うーん・・・「二長一短」ぐらいかな)
 F3Pの「P」は「プロ」でなく「プレス」を意味している点を考えてみても解かりますが、良い点も有るけど、セルフタイマーが無い、多重露出が出来ない、ケーブルレリーズが使えないなど、マイナス面も有ります。詳しくは省きますが、そんな訳であえてノーマルに拘る僕なのでした。





第四回 「ニコン F3」 弱点をカバーする編

 前回まで、F3の欠点ばかり書いてきた訳ですが、今回は「その弱点を直して使えばとても良いカメラです」という話を。
 まず、ストロボ撮影の多い全てのF3ユーザー(F3Pを除く)に「買うべき!」と強くオススメなオプションパーツがあります。
 それは、「AS−7」というパーツです。(定価8400円)まだメーカーにも在庫が有るようですので、今のうちに。
 このパーツを使うと、ようやく、ストロボを付けたままフィルム交換ができるようになります。僕はF3の必須パーツだと思っています。


ちょっと、ボディーの前に出っ張っちゃうんですけどね・・・。

 ここまでやっても、「肩にストロボが付いている」欠点は、残念ながらまだ解消されていません。
 それは、ストロボの配光不良の問題です。「人物の少し横ぎみからの光になってしまう」、それには目をつぶるにしても、広角レンズ使用時の「光の当たりムラ」は、ちょっとマズイです。
 レンズ軸から遠い所にストロボが付くため、プリントで見たときに画面右下が暗くなってしまう現象です。ニコンでは、専用ストロボ使用で28mmまでは大丈夫、としているようですが、その28mmでも怪しいです。24mmからは完全にダメです。
 これをゴマかすには、デフューズ(拡散坂)するか、もっと確実なのはそのストロボ用の「ワイドアダプター」を装着することです。28mm〜70mmズームレンズとかを使うときでも、僕は「20mm〜24mm用」みたいなワイドアダプターを付けて使っています。(乳白色のパネルに少なからず明かりを取られてしまうので、バッテリーの消費は激しくなりますが)
 これが無いときは、(ズームストロボ限定の技ですが)、ストロボの照射角を手動で広めに設定するのも良いと思います。50mmのレンズならストロボは「35mm」に設定する。35mmレンズならストロボには「28mm」と教えてやる。そうすることで、かなり安心して使うことができます。

 次に・・・、
 モードラを着けているときに三脚を使おうとすると、MD−4の三脚ネジ穴は、すごく端っこのほうにあって、やけに重量バランスが悪くなります。
 特に長いレンズを付けてタテ位置で撮ろうとしたりすると、しっかりネジを締めたつもりでも、「ガクッ!」と動いてかなり恐い思いをしたりします。(下手すると、そのまま倒れるかも?)
 そこでお勧めなのが、「AH−3」というパーツ。(定価3150円)これをモードラに付けておくと、きちんと重心付近で三脚に固定できるので、安心です。
 見るからにスンゴイ・カメラ(F3+モードラ)で、三脚まで使ったのに、「写真、ブレました・・・」ってなると、かなり言い訳が苦しくなりますし。(笑)
 これもまだニコンに在庫が有るようです。お早めに!

たった、これだけの物なのに、高いですねー。でも、MD−4には必須です。


 モードラが出てきたところで・・・、先にちょっと触れたF3の小さな欠点、「カメラにフィルムが入った状態でモードラを脱着できない」というのが有りましたが、これは、EMやFM系のモードラと違ってF3用のは、撮影後もモーターで巻き戻しも出来る、という機能を付加したために、カメラ側のフィルム室の下の蓋を取り外して連結させねばならず、よって、「付け外しの時に、そこから外光が入ってしまう」という問題が有るのです。使いかけのフィルムが入っていれば、もちろん感光してしまいます。
 この問題は、残念ながら、解決法は有りません・・・。いちいち暗箱の中でゴソゴソ作業する人もいないと思います。そこはプロ機!毎度、景気よく撮りきっちゃってください!(笑)
 「宵越しのフィルムは持たねーぜ!」ってね。





第五回 「ニコン F3」 オタクなこだわり編

 F3がプロ・アマ問わず、これほどまでに支持されてきたのには、いくつかの理由があると思います。第三回でも書いた「長所」にもダブりますが、
 ○使っていて、壊れる気がしない。撮りながら「ちゃんと撮れてるかなぁ・・・」って考えないでいい。(自分に最低限の技術が有って、)ファインダーに見えたなら、それは撮れている。この安心感。信頼感。それが大事。
 ○デザイン。
 ○使い心地。

そんなところだと思いますが、F3の「絶対の安心感」っていうのをさらに向上させるオタクな改造をご紹介します。
それは、ボディー裏ブタを「F3T(チタン)」のものと取り替える、というものです。「は? 何、それ?」ってなもんですが、これは普通のF3と、FM2なんかを握り比べると分かるんですが、真剣にギュッとホールドすると、F3の裏ブタは「しなる」(へこむ?)ことが分かります。EMやFM2など、他のニコンは、しなりません。
「これは何故?」と不思議に思って比べてみると、F3だけ、裏ブタの縦方向が長い事が解かります。なので、ホールドすると、親指に押される中央部がへこむようにしなるんですね。これは、撮影中、ちょっと(かなり?)気になります。(でも、あまり他に指摘する方がいないようなので、気になっているのは僕だけなんですかね?)
それは、まるでフィルムをこちらから押さえてる「フィルム圧板」を押しちゃっている気分で、ピント面が狂う気がして、気分が良くないんです。
が、カメラの構造をよく知る方はお気付きでしょうが、フィルムは、カメラ内部で、ガイドレールと圧板できちんと位置決めされていて、大事な圧板は、裏ブタから板バネを介して取り付けられているので、裏ブタがどんなにしなろうが、撮影に影響は無いはずです。(あんまりしなって、端から外光が入るようじゃ困りますけど)
ですから、あくまで「気分」の問題。精神安定剤みたいなもの? でも、効きます。 チタンの裏ブタは、全くしなりません。元々堅いF3がさらに堅くなって、気分いいですよ。(笑)
F3チタンのパーツで、人気があるのがペンタ部(チタンのハイアイポイント・ファインダー)だと思いますが、あれのように、表面の仕上げが違うということもなく、誰も気づいてくれない改造ですが、個人的には大変お勧めな改良ですので、ゆとりの有る方は、パーツが手に入る今のうちにどうぞ。


  ・・・・僕の独り言は、まだまだ、徒然なるまま続きます・・・・。
   






マスターの機材庫

カメラボディー
           フィルムカメラ
           ニコンF3 (アイレベル)
           ニコンF3 (ポラロイド専用ボディー)
           ニコンEM (大好き。名機だと思います)
           F601QD (動きもの専用、オートフォーカス機)
           コニカ BIG Mini ロジウム (簡単コンパクト)

           デジタルカメラ
           ニコン クールピクス2000 (2002年 発売。 200万画素。笑!)
           ニコン クールピクス5600 (2005年 発売。 510万画素。)
        パナソニック ルミックスFZ-38 (2009年 発売。 1210万画素。)


レンズ       15mm f 2.8
           20mm f 3.5
           24mm f 2.8
           35mm f 2.0
           50mm f 1.8
           85mm f 1.4
          180mm f 2.8
        28〜70mm f 2.8 ズーム
           2倍 テレコンバーター

モータードライブ  MD−4 (for F3)
           MD−E (for EM)

ストロボ      サンパック オート30DX
           サンパック PZ4000AF
           ニコン  SB−E (for EM)

三脚        スリック  グランドマスタースポーツ(ジッツオは、後輩にねだられて、最近泣く泣く手放しました。 いいもん。もうプロじゃないし。・・・ぐすん)




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